2015年06月

こんにちは。

今回は死海を存続させるために検討されている対策等を紹介します。


年間約7億立方メートルの水が消失し、
約1メートルずつ湖面が低下しているという状況の死海ですが、
現在隣接する国家であるイスラエル、ヨルダン、パレスチナ自治政府で対策が話し合われています。


各国ともリゾートに力を入れているため、死海が干上がってしまうとその影響は計り知れません。


現在一番有効と言われている対策が、
近くにある海である、「紅海」からパイプラインを引いて、
死海に直接水を注入するというプランです。
そのパイプラインの長さは、実に180キロメートルになるそうです。


これで死海に直接水を注入することで、湖面低下を避ける狙いと、
慢性的な水不足に悩まされるイスラエル、ヨルダン、パレスチナに
水を提供するという狙いがあります。
水があれば、産業もどんどん成長させることが出来るという目算なのでしょうか。


ですが塩湖である死海に海水を直接入れるのですから、藻が発生したり、
死海の水が赤みがかったような色になる危険性があります。
生態系への影響も未知数ですね。(死海にはバクテリア等は生息しています)


結局は水の使いすぎによって招かれた問題です。
私達も含め常に必要な分の水しか使用せず、節制することが必要ですよね。


目先の利益を追求したために、
今まで恩恵を受けていた死海自体をなくそうとしてしまっているのです。
治安も不安定な地域ですので、
この巨大なパイプラインをつなぐ一大プロジェクトで協力し合って成功させて欲しいですね!!

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こんにちは。

前回は、なぜ死海の湖面低下が起こっているのかを解説いたしました。
今回は、死海の湖面低下によってどういった問題が起こるのか、その影響を取り上げていきます。


現在湖面の低下が止まらない死海ですが、
水が減ることによって様々な影響が懸念されています。


・リゾート地への経済影響
毎年何万人と観光客が訪れる死海は、大きな経済効果をもたらす重要な場所です。
湖面低下により観光客自体が減ってしまえば、
その観光客相手に商売をして生計を立てている方やホテル等のリゾート施設に大打撃を与えてしまいます。
規模の多いリゾート地ではなおさらです。
干上がってしまうと、砂漠の真ん中にあるため、観光客が来なくなってしまうのですね。


・シンクホール
シンクホールとは、地盤沈下により突然落とし穴のように地面に穴が空く現象です。
これが現在死海周辺で多発しているのです。


意外かもしれませんが、これも死海の水がどんどん干上がっていくことの影響を受けています。
この地域のシンクホールは淡水と地表の真下に埋まっている塩層とが
相互に影響し合うことによって発生するそうです。


水位低下で地表に露出した塩を多く含む沿岸部の地層が地下水に浸食され、
地下の塩層を溶かして地下に空洞が出来ることで地盤沈下を起こしてしまうという事です。


このシンクホールは1990年代には10箇所しかなかったといわれていますが、
現在イスラエル側だけでも約3000箇所存在が確認されているようです。


何の前触れも無く、一瞬で巨大な落とし穴に飲み込まれる。
想像するだけで恐いですね。


住民等の被害だけでなく、このシンクホールが観光客の足を遠ざけるのではないかと懸念されています。
また、これを防ぐための対策も現在非常に困難なようです。
有効なのはやはり、死海の水位を回復することです。


今回は死海の湖面低下によって周囲にどんな問題をもたらすのかを取り上げていきました。
次回は、この現状を打破するために、現在話し合われている対策をご紹介していきたいと思います。

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こんにちは。

前回は、どのようにして死海の水が
極端に高い塩分濃度を持つようになったのかを解説していきました。
今回はその死海で今問題になっている
「湖面低下問題」を取り上げていきます。


その塩分濃度の高さからその名前が付けられた死海ですが、
今湖面低下問題に直面しています。
2050年には死海は完全に干上がってしまうと主張する環境団体もいる程です。


暑い地域にある事で大量の水が蒸発しますが、
それ以外で出ていく水も無いのに「どうして?」と思われるかと思います。


実は、主な原因は農業、工業、飲料水等による水の利用です。
イスラエルの建国後、同国が死海に流れ込むヨルダン川上流で、
積極的に水のくみ上げを行っていたため、水が減少したという事です。
また、
自らカリウムを生産するためにも大量に汲み上げられていると言われています。


以前死海は川から流れ込む水と蒸発する水の量が
絶妙なバランスになっていることで水位を維持してきたのですが、
その流れ込む水が減ってしまったために蒸発する水の方が多くなり、
湖面が低下しているという事ですね。
年間約7億立方メートルの水が消失し、1メートルずつ湖面が低下しているそうです。


リゾート地として力が入れられた地域ですので、経済への影響も計り知れません。
世界を見渡すと水不足と言う問題に悩まされている地域もあるだけに、
大きな問題ですね。


次回は、死海の湖面低下によってどういった問題が起こるのか、
その影響を取り上げていきます。

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